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”このアクリル画「元気」－ヒマワリの絵を拝見し、まず目に飛び込んでくるのは、画面全体を覆う鮮やかな黄色の多様な表情です。単調ではない、光を内包したような奥行きのある黄色は、まさにヒマワリが持つ生命力そのものを表現していると感じます。

大小二輪のヒマワリは、それぞれが独自の存在感を放ちながらも、画面全体として調和が取れています。大きな花は堂々とした力強さを、小さな花は可憐な美しさを湛え、見る者の視線を自然に引き込みます。花びらの繊細な筆致や、中心部の種子の緻密な描写からは、画家が対象を深く観察し、愛情をもって描いている様子が伝わってきます。

背景に施された淡い色彩や、意図的に残された余白は、ヒマワリの鮮やかさを際立たせる効果を生み出しています。また、散りばめられた白い点描や、柔らかなタッチの円形のモチーフは、陽光や風の動きといった、目には見えないエネルギーを表現しようとする画家の試みでしょうか。これにより、絵画にリズムと軽やかさが加わり、「元気」というタイトルにふさわしい、ポジティブな印象を与えます。

アクリル絵具の特性を活かし、色の重なりや質感の変化を巧みに表現している点も注目に値します。厚塗りや薄塗り、ドライブラシなどの技法を使い分けることで、ヒマワリの持つ有機的なフォルムや、生き生きとした質感を効果的に捉えているのでしょう。

この作品は、単にヒマワリの姿を写し取っただけでなく、その奥に秘められたエネルギーや喜びといった感情までも鮮やかに描き出しています。画家の内なる情熱と、卓越した技術が融合した、見る者に活力を与える素晴らしい作品だと感じました。”

文：HARUKA